作・マルセ太郎/演出・永井寛孝
制作:コメディ オン ザ ボード
1999年初演。マルセ太郎が書き残した喜劇の中でも最高傑作と呼び声の高い本作。ついにFINAL!
(★花咲く家の物語2021ページはこちらから★)
【上演主旨】日本には在日韓国・朝鮮人と呼ばれる人々が数多く暮らしています。在日一世と呼ばれる方々は、多くが戦前の日韓併合時代に来日。その大多数は言葉も通じず、過酷な状況下での生活を強いられていました。身を寄せ合い、互いに助け合って戦中・戦後を生き抜いてきた一世。戦後の復興とともに育ってきたその子供たち、豊かになった日本に生まれた孫たち。時代は変わっても、故郷を思い、しきたりを重んじ、血族の絆を大切に生きてきた在日一世の母と、その子供たちの物語。この作品は作者マルセ太郎の実体験をもとに書かれ、1999年に初演。全8作品の中でも最高傑作との呼び声が高く、繰り返し上演されてきました。
今年はマルセ太郎没後20年。ヘイトクライム、BLM運動など、いまだに差別のなくならない、更に混沌とした状況の中、「在日」と呼ばれる人たちと、その地域で暮らす家族の日常にスポットを当てて、私たちの「今」と「これから」に思いを巡らせていただきたいと思います。想像もしていなかった感染症対策に全世界が追われている現在にこそ、今一度この作品を上演する決断をいたしました。コメディ オン ザ ボードとして本作品を上演するのは、最後となります。ぜひご覧いただき、今だに色褪せることのないマルセ太郎作品の真髄をお確かめください。
【公演記録】
1999(平成11)年 初演(於:東京芸術劇場小ホール2)
2001(平成13)年 マルセ太郎追悼公演(於:大阪近鉄劇場小ホール)
2014(平成26)年 再演(於:両国シアターX)
かつて猪飼野〈イカイノ〉と呼ばれた大阪市生野区の一角。そこは大勢の在日韓国・朝鮮人が生活する街。チェサ(祭祀)と呼ばれる韓国式の法事の日。母ハルモ二(在日一世)の住む次男の家にも子供たちとその家族や親せきが集います。長男は芸人で東京暮らし。久々に妻子を連れて帰省。次男はイカイノでプレス業を営み、母と妻子と共に暮らすも、酒癖が悪く、すぐけんか腰の口調で周りとトラブルを起こす。他家に嫁いだ長女も里帰り。ほかに、父母それぞれの兄弟やいとこ、はとこなど賑やかに物語は始まる。
厳格な作法があるチェサのお供えの飾りについて、親戚同士で言い争い。そのうちに次男のいつもの酒癖の悪さから騒動は大きくなり、兄との諍いが周囲を巻き込んでしまう。淡々と進められるチェサの儀式と並行して次々と起こる騒動。ひと段落した一家団欒の中で語られるハルモニの戦前中、戦後のエピソード。日常生活から浮かび上がってくるのは、在日と呼ばれる彼らを取り巻く悲喜交々の出来事。当然のようにあり続ける差別。やがて、長女のガン発症、在日三世となる孫の大学進学や日本人女性との結婚、ハルモニの認知症発症と、年を重ねる上で避けては通れない出来事が、この家族にも次々と襲い掛かり、イカイノから飛び出した兄と、イカイノに根を張り家族と暮らす弟の思いが交錯してゆく。在日であることの誇り、日本の国籍を取得する決意、望郷の念。在日一世とその子供や孫たちの世代との共感と溝。様々な問題を浮き彫りにしつつも、明るいホームドラマのようなタッチで描かれていきます。
[キャスト]
母・ハルモニ: 矢野陽子
長男・正雄(芸名ジョージ光山):永井寛孝
その妻・良枝: 定岡小百合
次男・勝治:隈本吉成
その妻・玉恵:岡のり子
長女・新井町子:土井美加
正雄の子・洪介:徳永創士
勝治の子・恵美:澤山佳小里
都島のサムチュン(母方の叔父):里村孝雄
桃谷のサムチュン(父方の叔父):趙 博
サンチニ(兄弟のはとこ):一色凉太
光政・(兄弟のいとこ):木の下敬志
バーのマスター:大久保洋太郎
[スタッフ]
作:マルセ太郎
演出:永井寛孝
美術:江連亜花里
照明:関 嘉明
音響:是安房雄
楽曲提供:趙博
舞台監督:清水義幸(カフンタ)
宣伝美術:仲田天使。
イラスト:関根美有
制作:亘理千草
協力:台東協同法律事務所、株式会社Kiesselbach、榧寺、坂井正恵(sakai web design lab.)、川井麻貴(シーボーズ)、清水康正
大阪公演協力:コラボ玉造
企画・製作:コメディ オン ザ ボード
1933年、大阪に生まれる。高校時代より演劇を目指す。芸名の由来であるマルセル・マルソーの舞台を観て、パントマイムに興味を持つ。デビューは、日劇ミュージックホールのパントマイム。その後動物の形態模写やコントを中心に全国的にステージで活動。1983年以降、一本の映画を語りのみで再現する独自の話芸を確立。<スクリーンのない映画館>と称し、新しいジャンルを開拓。代表作に『泥の河』『生きる』『息子』など。1993年、マルセカンパニーを旗揚げ。『黄昏に踊る』を上演。2000年までに8作品を発表し、自ら演出・出演する。その何れもが、「人間の本質を見事に描いた傑作喜劇」と各方面から高い評価を得る。1995年、肝臓がんの手術を受けるが、その後も精力的に活動する。2001年、肝細胞がんのため逝去。
マルセ太郎の逝去後、生前マルセカンパニーに参加していた俳優・スタッフを中心に2002年に結成された演劇プロデュース集団。マルセ作品を上演する事と、マルセ太郎の精神を受け継いだオリジナル作品を創作、プロデュースする事を目指して活動。本公演として『京成線に乗って』、『アチャラカ荘の人々』、『祝砲』などのオリジナル作品と『枯れない人々』、『花咲く家の物語』をはじめとするマルセ作品を上演。また、プロデュース公演として矢野陽子のひとり芝居の上演や、【浄土宗法然上人800年大御忌】記念行事の一環として法然上人の生涯を描いた『救いの人・法然さま~偉大な生涯の物語~』を創作、上演。他に『酒場劇場』、『レッツラゴーブラボー楽団』、『That’s芸人魂』などなどのコメディ公演とその活動は多岐にわたっています。
【東京公演(計7ステージ)】2021年7月6日(火)~11日(日)会場:東京両国・シアターX(カイ)
【大阪公演(計3ステージ)】2021年7月14日(水)15日(木)会場:大阪市立阿倍野区民センター大ホール
★本公演は終了いたしました。たくさんのご来場まことに有り難うございました。
東京公演 | 7/6(火) | 7/7(水) | 7/8(木) |
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マチネ | 〇 (15:00) |
〇 (15:00) |
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ソワレ | 〇 (19:00) |
〇 (19:00) |
東京公演 | 7/9(金) | 7/10(土) | 7/11(日) |
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マチネ | 〇 (15:00) |
〇 (15:00) |
〇 (15:00) |
★本公演は終了いたしました。たくさんのご来場まことに有り難うございました。
大阪公演 | 7/14(水) | 7/15(木) |
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マチネ | 〇(14:00) | 〇(14:00) |
ソワレ | 〇(18:30) |
住所:〒155-0031 東京都世田谷区北沢2-36-2-403
TEL:090-5422-6791 FAX:03-6317-1100
MAIL:tickets55@outlook.jp
★お茶飲みチャンネル始めました。https://youtu.be/-JLWjiPrmKg
感動は心の栄養剤
— コメディオンザボードCOB (@AjGjlf6NqSgFcAd) May 19, 2021
お客様からこの言葉をいただきました。本当にありがたい、嬉しい励ましの言葉と思います。なんとしてもこの言葉に値する舞台にしなくては。って真面目に思います!
イカイノ物語 ファイナル コメディ オン ザ ボード+シアターX提携公演 Vol.14 キャスト
1973年「ぐるーぷえいと」創立
1988年 作・川﨑照代 演出・藤原新平「塩祝申そう 1部・2部」公演にて第23回紀伊國屋演劇賞団体賞受賞。
1993年「ぐるーぷえいと」解散後、マルセ太郎喜劇プロデュース公演に参加。作・演出 マルセ太郎「花咲く家の物語」・「枯れない人々」他。
他の舞台 プレオム劇 作・演出 中島淳彦「妄想先生」「片鼻」、西瓜糖 作・秋乃桜子 演出・松本祐子「じゃのめ」「うみ」、矢野陽子ひとり芝居 作・皆野春満 演出・永井寛孝「ワルルル」「ハルモニの夕焼け」他
俳優・脚本・演出家として舞台を中心に暗躍。テアトル・エコー「ルームサービス」(出演)で文化庁芸術大賞、おっ、ぺれった「おっぺけぺれった」(脚本・演出・出演)で永六輔の選ぶ個人賞・団体賞受賞。テーマパークのアトラクション台本・演出他NHK「おかあさんといっしょファミリーコンサート」(演出)TV・ラジオの構成・脚色など。おっ、ぺれった劇中歌「納豆をおいしく食べるには」はCD化、カラオケに。
テアトル・エコー文芸演出部所属
玉川大学文学部芸術学科卒業
劇団銅鑼、オフセンターTAK、81プロデュース、マウスプロモーションを経て、現在 プロダクション.エースに所属。演劇ユニット「マダマダム」の活動も行っている。
オンエア中、配信中の吹替え作品
『ソウルフルワールド』(リバ.ガードナー役)
『大草原の小さな家』(ハリエット.オルソン役)
『マーベラス ミセス メイゼル』(スージー.マイヤソン役)
1975年5月、劇団「芸能座」主宰俳優、小沢昭一に弟子入り。生涯の師匠に恵まれ今日に至る。88年から5年間、テレビ東京「レディス4」で高崎一郎氏の下、初代男性サブキャスターを務めながらもスーパーカムパニィ、二兎社などの舞台に立ち続け、2002年の映画出演を機にブラジルでの俳優活動を開始。04年ブラジルの連続TVドラマ「Metamorphoses」(日本未公開)に日本人俳優初の主役級で出演。05年ブラジル映画「Gaijin2」(日本未公開)で南米のアカデミー賞と言われるグラマード国際映画祭の最優秀助演男優賞にノミネート。同年12月、文化庁在外研修生として6度目の渡伯。現在は舞台を主軸に外画やアニメの吹き替え、はたまた街頭宣伝業(チンドン屋)など一風変わった活動を続けながら、日伯を始め中国などと国境を超えた演劇活動を展開している。新劇俳優協会主催「詩と朗読のミニフェスティバル」2010年最優秀グランプリ、11年優秀賞、受賞。
現在、『劇団スーパーカムパニィ』並びに『㈱ケンユウオフィス』所属。新劇俳優協会と日本俳優連合の会員、ネイティブ博多弁を操り日本俳優連合の活動部会「ドラマの方言を考える会」の会員でもある。東京声優国際アカデミー声優養成科、及び(株)ケンユウオフィス付属養成所トークバックで後進の育成にも携わり中。
1980年より劇団テアトル・エコーに所属。
「ジンジャー・ブラッド・レディ」「妻の名はモーリス」「お手を拝借」「遭難姉妹と毒キノコ」「淑女はここにいる」「カレンダー・ガールズ」等に出演。
テアトル・エコーSIDE-Bでは「普通の女」「歌うならラブソング」等をプロデュースと出演。
他に俳優座劇場プロデュース公演「音楽劇 わが町」「ハーベイ」等。
宮城県仙台市出身の舞台役者、声優。
劇団昴在籍中にシェイクスピア作品多数出演〜ハムレット(オフィーリア)、夏の夜の夢(ハーミア)、お気に召すまま(シーリア)、空騒ぎ(ヒーロー)等々。他に、アルジャーノンに花束を、業平、クリスマスキャロル、ロード、修道女‥等々。退団後はプロデュース公演に参加、マルセ太郎カンパニー「イカイノ物語」、コメディオンザボード「花咲く家の物語」他多数、木山事務所「秋の歌」、みつわ会「鶴亀」等。声優としては「マクロス」「蟲師」「おさるのジョージ」等のアニメ、「24」「インディ・ジョーンズシリーズ」等々外画の吹替え、ナレーション等。
現在は(株)ムーブマン所属。
1991年11月11日生まれ 29歳 出身地・佐賀県
2013年テアトル・エコー入団。主な出演作品:テアトル・エコーサイドB「うちに来るって本気ですか?」おどる絵本「月おとこ」「約三十の嘘」、テアトル・エコー公演「けっこうな結婚」「淑女はここにいる」「IS HE DEAD?」、テアトル・エコーサイドB おどる絵本「月おとこ」、劇団KEYBOARD「吐いて捨てるほど」「だめだこりゃの王国」、韓国現代戯曲ドラマリーディングvol.8「狂った劇」、岸田國士を読む「喧嘩上手」
千葉県出身。テアトル・エコー所属。特技 アコーディオン。
コメディ オン ザ ボードには2008年から参加。以降数多くの作品に出演。テアトル・エコーでの舞台作品は「蛍の頃」(企画・出演)「白い病気」「フレディ」「バッファローの月」など。その他、劇団道学先生、プレオム劇、BOO WHO WOOLなどに客演。吹き替えは「イ・サン」「王女の男」「仮面の王イソン」「BULL4/法廷を操る男」など。
80~90年代小劇場ブームの申し子“世仁下乃一座”(よにげのいちざ)の看板役者として20年に渡り全ての作品で主役をつとめる。代表作「太平洋ベルトライン」は、紀伊国屋演劇賞、東京・倉敷・岡山等各市民劇場賞を受賞。現在はフリーで独り芝居から大衆演劇まで幅広く活躍中。今年は俳優座劇場プロデュース公演「罠」松本祐子演出に出演。
20世紀中盤、大阪市西成区に出現。
愛称"浪花の歌う巨人・パギやん"で知られる歌手・役者・作家。最近の出来は、絵本『グーチョキパーの歌』(絵・長谷川義史)、CD『光州ラプソディ』『新百年節』(Tamazo Label)、著作『「在日」無頼控』(七つ森書館)、声体文藝館『水滴』(目取真俊原作の一人芝居)、DVD『実録!難波屋投げ銭ライヴ』(板橋文夫と共演)など。
昭和16年12月生まれ。
高校卒業後、「伊藤道郎テレビ俳優学院」及び「舞台芸術学院16期生」卒業、劇団「東演」、浅草軽演劇、金杉忠男率いる「中村座」などを経て、マルセ太郎主宰「マルセカンパニー」から「コメディ オン ザ ボード」に至る。最近では「チョンマゲ群団」劇団「サスペンデッズ」声優グループ「はんなりラジオ」、アングラテント芝居「水族館劇場」、「スター座」などに客演。
1971年9月11日生まれ。
滋賀県大津市出身。大阪芸術大学放送学科(ラジオコース)卒業。上京後、舞台を中心に活動中。劇団唐組に3年間在籍。民話芸術座「雉も鳴かずば」にて、小学校巡回公演。シアター青芸「THE WINDS OF GOD」にて高校巡回公演。
自由劇場アクターズジムで芝居を始め、劇団「いらっしゃい」に参加。即興演技、コント、漫才など笑いに重点を置いた作品で好評を得ていたが、やがて活動休止。以後はフリーの俳優として「二兎社」他いろんなところに客演。コメディ・オンザ・ボード(マルセカンパニー)にはマルセ太郎氏ご存命の1999年「イカイノ物語」に初参加。その後ほぼほぼ休みなく出演している。
本公演は、新型コロナウイルス感染拡大防止に万全を期したうえで上演致します。
皆様のご理解・ご協力をお願い申し上げます。
★劇場内では必ずマスクの着用をお願いいたします。健康上の理由などからご着用いただけない場合は、事前にご相談ください。スタッフが指定した場所でのご観劇をお願いいたします。
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★場内では飛沫防止の観点から会話はなるべくお控えいただき、ソーシャルディスタンスの確保をお願いいたします。
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★感染症対策に伴い、通常よりも早めの開場を予定しております。お客様におかれましても、時間に余裕をもってご来場いただきますようお願い申し上げます。
★収容人数、上演時間など、最大限の考慮をして準備いたしますが、公演当日の感染症の状況により、行政の指導に従った変更が出る場合がございます。ホームページやSNSなどで変更状況は随時お知らせ致します。
★公演関係者は全員PCR検査をしたうえで上演いたします。
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